名産を使ったドリンク「十日町ハーバルソーダ」で、地域の魅力を発信する。
その他
2023.07.10
「アート巡りを一息に。」をコンセプトに、十日町の名産であるサルナシとホーリーバジルを使った、ノンアルコールドリンク「十日町ハーバルソーダ」。「大地の芸術祭」などアート見学を目的に十日町を訪れる人たちの手に取ってもらえるようにとデザインされていて、飲み終わった後も部屋に飾っておきたくなります。今回はこのドリンクを開発した「合同会社green36」代表の山家さんと副代表の田中さんに、ドリンクを作ることになった背景や、おふたりのこれからの目標について聞いてきました。


合同会社green36
山家 悠平 Yuhei Yamaga
1987年十日町市生まれ。「雪国魚沼山家農園」の9代目。代々作り続けてきた米に加えてホップを栽培。2021年5月より十日町市議会議員としても活動。2022年に「合同会社green36」を立ち上げ、代表を務める。今は生まれたばかりのお子さんの育児に奮闘中。

合同会社green36
田中 智也 Tomoya Tanaka
1989年大阪府生まれ。クラウドファンディングサイトを運営する「きびだんご株式会社」でECを担当。2年前に仕事をきっかけに十日町を訪れ、山家さんと出会う。「合同会社green36」の副代表を務める。
十日町を舞台に、自分たちだからできる発信や取り組みを行う「green36」。
——まずはおふたりのことを教えてください。山家さんは農家さんなんですよね?
山家さん:お米とホップの農家であり、十日町市の市議会議員でもあります。それから去年9月に智也さんと「green36」という会社を立ち上げました。農家民宿だったり、十日町のものを使ったドリンクの開発だったり、いろんなことをやっていきたいと思っています。
田中さん:私は東京で「Kibidango」というクラウドファンディングのサイトを運営する会社に勤めていて、「green36」は副業している状態です。今は東京と十日町の2拠点生活をしています。
——山家さんと田中さんは、どういう経緯でお知り合いに?
田中さん:2年前、私が悠平さんのところへホップ収穫の手伝いに来たのがきっかけです。悠平さんのクラウドファンディング開催中に出会った人たちが素敵な人たちばかりで、「十日町で何かしてみたいな」と思いました。
山家さん:智也さんはもともと地域おこしや地方創生に興味があったようで、十日町のことを気に入ってくれて「何かやりたい」と思ってくれたんです。じゃあどうせやるなら会社を作ろうということになりました。
——田中さんは十日町のどんなところに魅力を感じたんでしょう。先ほどおっしゃっていたように「人」ですか?
田中さん:もちろん人の魅力もあるんですけど、大地の芸術祭があったり、魅力的な発信をしている人がいらっしゃったりして、自分もその中に加わって、自分たちだからできる発信や取り組みをこの地域を舞台にやっていきたいと思ったんです。

アートを見に訪れた人たちへ手に取ってもらいたい、「十日町ハーバルソーダ」。
——先月には「十日町ハーバルソーダ」というドリンクを発売されました。「green36」の最初の事業として、ドリンクを作ることにしたのはどうしてですか?
田中さん:山家さんは地元の方であり市議でもあって、街の人口が減っていたり、外に出ていく人が多いかったりするなかで、十日町を盛り上げていきたいっていう思いがあったんです。それでPRする手段を考えたときに、十日町にはアート目的に来る人が多いので、そういう人たちの手に取ってもらいやすいドリンクを作って流通させることができれば、十日町へ来てもらえるきっかけになるとのかなと考えたのがひとつです。
——それでラベルのデザインもおしゃれで凝っているんですね。
田中さん:それと、私の友達が「SHINRA」というノンアルコールのドリンクブランドを営んでいて。それがすごく素敵なブランドなので、今回やりたいことと親和性があるんじゃないかと思って、友達へお声掛けしてドリンクを作ることにしたというのが背景です。

——私もいただきましたが、爽やかで美味しいのはもちろん、口に含むと少しずつ香りや味わいが変化していくのが楽しいですね。サルナシとホーリーバジルを使うことにしたのはどうしてですか?
山家さん:十日町の名産を挙げていったなかで、「サルナシとホーリーバジルで作ってみよう」ということになりました。
——正直なところ、サルナシもホーリーバジルも、十日町の名産だって知らなかったです……。
山家さん:サルナシの樹が植えられている本数は日本一だといわれています。ずっと十日町でサルナシの生産を頑張っていらっしゃる宮澤さんというパワフルな方がいて、その方のものを使っています。ホーリーバジルは嶋村さんという方が生産されたものを使っています。仙人みたいな方ですね(笑)
——それはお会いしてみたいです(笑)。「十日町ハーバルソーダ」はどちらで購入できるんでしょうか。
田中さん:十日町市内では「道の駅 クロステン十日町」さんと「清津百貨」さん、「里山食堂」さんに置いてもらっています(2023年6月時点)。どれもアート施設のそばにあるお店なので、大地の芸術祭に来る国内外の方に飲んでいただきたいです。

——今後もこういったドリンクを発売する予定が?
山家さん:この「十日町ハーバルソーダ」はそのまま飲めるんですけど、シロップというか、割り材にできるような商品の展開もできたら面白いなと思っています。ただ、ドリンク以外でも新しいことをやっていきたいです。
田中さん:十日町の関係人口を増やしていきたいという思いもあって、今後も地域の資源を使って関わってくれる人と一緒に、取り組みができたらいいなと思います。

——最初にお話が出ましたが、農家民宿もはじめる予定だそうですね。
山家さん:前から農家民宿をやりたいなと思っていて、ちょうど僕の実家の隣が空き家になったので、2年くらい前にそこを買ったんですよ。「民宿きらく」という名前で、いろんな人の助けもあってオープン準備中です。十日町は「どぶろく特区」といって、農家が農家民宿をやるとどぶろく製造免許を申請できる特区になっているんです。そういうこともやりたいなと思っています。
——へ~、じゃあ民宿でも自分で製造したどぶろくを提供できるわけですね。
山家さん:そうですね。お酒を売るとか、居酒屋みたいなことをやりたいなと智也さんとも話していて。そこを通じて、交流の場にしていきたいと思っています。子育てもはじまって大変さを感じているんですけど、日々挑戦ですね(笑)

十日町がもっと面白くなる、もっと楽しくなるような企画を。
——「green36」としての、おふたりのこれからの目標を教えてください。
田中さん:ひとことでいうと、面白いことができたらいいなと思っていて。例えば、若い人達が地方の街に住むなら仕事が必要だったり、また面白いことがあったら暮らす街に残りたいと思えるんじゃないかなと思っています。周りを巻き込んで面白いことをやっていたら、「その街にもっといよう」と思えるし、人生楽しいじゃないですか。そういう面白いことを企画して、みんなで楽しめたらいいんじゃないかなっていうのがベースにあります。それが十日町の関係人口を増やしていくことにもつながればいいですね。
——十日町に行く、残る理由になる面白いことを企画するということですね。
田中さん:具体的な目標だと、この「十日町ハーバルソーダ」を海外にも売れたらいいなと思っています。多くの地方が経済的な問題を抱えていると思うので、外貨を稼ぐようなモデルにもなれたらいいなと。方法が分かれば、それを伝えていくこともできます。
——山家さんはいかがですか?
山家さん:例えば、クラフトビールが好きな人はクラフトビールを扱っているところがあれば嬉しいでしょうし、サウナ好きはテントサウナをできるところがあると嬉しいと思うんですよね。そういった人に響くようなことを、ちょっとずつやっていきたいですね。僕と智也さん、それぞれの仕事をしながら「green36」で面白いことをやっていって、軌道に乗ってきたら多くの人を巻き込んでいきたいですね。

十日町ハーバルソーダ
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