初心者から上級者まで楽しめる「ボードゲームカフェふくろう」。
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2023.12.22
コロナ禍で注目が集まったボードゲーム。世界各国の異国情緒あふれるパッケージやゲームの特性が印象的ですよね。今回は新潟市の「ボードゲームカフェふくろう」の店主、鈴木さんにお話を伺ってきました。いろいろなボードゲームを見せていただいたのですが、街の風景がとても緻密に描かれているものがあったり、細かくルールが表記された分厚いルールブックがあったり、それぞれに個性がありボードゲームの奥深さを感じました。

ボードゲームカフェふくろう
鈴木 粛康 Toshiyasu Suzuki
1985年神奈川県生まれ。日本歯科大学へ進学。その後、地元で就職し、29歳のときに新潟へ転居。アルバイトや測量士として働き、2020年に「ボードゲームカフェふくろう」をオープン。新潟で推理ゲーム「マーダーミステリー」を流行らせた火付け役。

300種以上のルールを把握。突き詰めた趣味の世界。
——鈴木さんが、ボードゲームに興味を持ったきっかけは?
鈴木さん:休日の度に、仲間と一緒に蒲原町にある「Cafe Quasta」っていうボードゲームショップに入り浸っていたんです。そこで数えきれないくらいボードゲームをプレイしました。今「ふくろう」にある400種類くらいのゲームのうち、300種類くらいはルールを暗記していると思います。
——300種類のルールを覚えるって相当すごいことなんじゃないですか。
鈴木さん:ジェンガみたいなバランスゲームから、ボードと貨幣を使うゲーム、カード要素が加わったゲームと、いろいろプレイしてきましたからね。ルールブックが40ページもあるゲームもあるんですよ。だから説明書を読むのがすごく面倒なんです。お客さまの代わりにルールを説明するのが、今の僕の仕事です。

ルール説明に1時間かかるヘビーゲームから、初心者向きのゲームまで取り揃える。
——ボードゲームの世界、ものすごく奥深そうです。ちなみにボードゲームショップに来る方って、知らない人とプレイするんですか?
鈴木さん:そのケースもありますよ。仲間内でプレイするときは、やってみたいゲームがあることが多いですけど、特に目的がないときは、その場にいるメンバーで「これやってみようかな」ってトライする感じですね。
——お目当てのゲームがある場合とない場合があるんですね。
鈴木さん:「ふくろう」では、なんとなく「こういうゲームで遊びたい」ってお客さまが多いですね。特にリクエストがない場合は、お客さまの気分だとか、来店人数、ゲーム歴などを把握して、楽しんでいただけそうなゲームをご紹介します。初めてボードゲームで遊ぶ方には、ルールの説明で1時間、プレイに3時間ってゲームは難しいでしょうから、ハードルの低いものを選ぶようにしています。
——説明に1時間もかかるゲームがあるなんてびっくりです。
鈴木さん:そういうゲームもたくさんありますよ(笑)。複雑なゲームを「重たい」って表現するんですけど、玄人の方は、来店前に「重たいゲーム、何かある?」ってご連絡くださいます。お話を伺って「このあたりを用意するね」ってヘビーゲームの準備をしておくんです。
——これだけ種類がある中で、まだ誰もプレイしていないゲームってありますか?
鈴木さん:そうですねぇ……。この「クリニック」っていう総合病院を建設するゲームは、まだどなたもプレイしていないですね。僕は説明書を読んで1度はルールをインプットしたんですけど、忘れているところもあるので、もしリクエストがあればまたインプットしないといけないです(笑)

——いやぁ、こういうゲームを考える人はすごいですね。
鈴木さん:複雑なボードゲームには、社会実験的な意味も含まれているんじゃないかなって思うんですよね。エンタメ性だけじゃないっていうか。より現実的な要素にフォーカスしている方がおもしろいし、ヒットするんじゃないかなって気がします。ボードゲームは、年間3,000個新作が出ると言われています。すべては揃えられないですけど、お客さまが次に来店されるときまでには新しいゲームを入荷しておきたいと思っています。
——お店に置くゲームはどんな基準で選んでいるんですか?
鈴木さん:1、2時間で終われて、勝負性があまりないゲームを選ぶようにしています。そうでないとカップルで楽しめないんですよ。一方だけがボロ勝ちしたら、もう一方は面白くないじゃないですか。あとは盤面がきらびやかなゲームも好きですね。
——その一方で玄人向けのゲームもたくさんあるんですよね。
鈴木さん:経験者の中には、ご自身で大量にボードゲームを持っている人もいるんですよ。200種類はくだらないくらい。「新しく出たゲームありますか?」って試食するみたいに当店に来てくださる方もいらっしゃいますね。

全力の大人が子どもに負ける、ボードゲームの魅力。
——鈴木さんが、ご自身のお店を開いてよかったなと思うのはどんなときですか?
鈴木さん:知り合いがたくさん増えたのが嬉しいですね。ボードゲームに詳しい方、そうでない方問わず、新しいつながりを持ててよかったなって思います。いろいろな職業のお客さまがいらっしゃるので、そのお話を聞けるのも楽しいですね。大人になると利害関係なく共通の趣味を持つ仲間に出会える機会って少ないじゃないですか。ボードゲームが好きな方同士をご紹介できるっていうのもありがたいことです。

——今日は知らない世界のことを教えてもらったような気がします。ボードゲーム、おもしろそうですね。鈴木さんが思うボードゲームの魅力ってなんですか?
鈴木さん:ボードゲームってオーラルコミュニケーションが発生するゲームなんですよね。人生ゲームでもすごろくでも「お父さん、そこの紙幣取って」とか会話が生まれるところが魅力だと思います。僕はテレビゲームも好きだし、ひとりでテレビゲームをプレイするのもおもしろいんだけど、それとはちょっと違う楽しみがありますよね。でもいちばんの魅力は、大人が全力を出しても子どもに負けちゃうってところです。運要素も反復性もあって、スキル以外が肝になるから夢中になっちゃう。実力勝負がしたいんだったら、囲碁将棋屋さんをはじめたかもしれないですけど、そうではないので囲碁将棋は置いていないんです。

ボードゲームカフェふくろう
新潟市中央区米山4-19-11
Tel/025-384-0096
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