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新潟県産小麦のおいしさを伝えるパン屋さん「Bakery MAA」。

「お酒に合う」をコンセプトにしたパンは、全50種類。

新潟市江南区、亀田公園の近くに、新潟県産小麦のおいしさを伝えるパン屋さんがあります。その名は「Bakery MAA(ベーカリーマー)」。実はちょっと変わったコンセプトを持っていて、それはワインなどの「お酒に合うパン」。今回はオーナーの佐藤さんに、お店のこだわりを聞いてきました。

 

Bakery MAA

佐藤正之 Masayuki Sato

1982年新潟市生まれ。高校卒業後、飲食店にて勤務。新潟市内のパン屋で修業を重ねて、2019年「Bakery MAA」をオープン。パン職人歴18年余。クロワッサンが大好き。

 

日曜日の朝、母と通っていたパン屋さん。

――佐藤さんは、昔からパンが好きだったんですか?

佐藤さん:小学生の頃は、日曜日になると毎朝、母と一緒に近所のパン屋さんへ朝食用のパンを買いに行くのが習慣でしたね。我が家の朝食はパンと決まっていたから、「パンが好き」というよりは「パンは生活の一部」でした。

 

――ちなみに、どんなパンが好きだったんですか?

佐藤さん:あまり冒険をしないタイプだから、あんぱんをはじめとした菓子パンばかりを食べていました。

 

――菓子パン派だったんですね。パン屋さんになりたいと思いはじめたのは、その頃からですか?

佐藤さん:パンは好きだったけれど、パン屋さんになりたいとは思っていませんでした。でも、高校を卒業してから手に職を付けたいと思って、飲食店で働きはじめたんです。その後、あるパン屋さんが「未経験OK」という求人を出しているのをたまたま目にして。昔からパンが身近な存在だったということもあって、パンの世界に飛び込んだんです。

 

時計ばかり見ていた日々から一変。時間を見る暇もない日常へ。

――未経験だとけっこう苦労もあったりしそうですね。

佐藤さん:とにかく仕事ばかりで目まぐるしい日々でした。飲食店で働いていたときは、忙しいのは週末だけで、いつも早く仕事が終わらないかと時計ばかり見ていましたけど、パン屋では仕事が忙し過ぎて、時計を見る暇もない毎日なんです。でも、やりがいがあったし、必死だったし、とても充実していました。

 

――忙しいし、辛いけれど、とにかく楽しいって感じですね。はじめはどのような仕事をしていましたか?

佐藤さん:スタートは焼き場から。朝から晩まで3年間、ずーっと何種類ものパンを焼き続けていました。

 

 

――え? 3年も?

佐藤さん:長いですよね(笑)。正直、2年目からはいつになったら違う仕事もできるのかと、疑問に感じていましたね。でも、もっと他の仕事もおぼえさせてほしいとお願いしたら、成形や仕込みなどもさせてもらえるようになって。ひと通りの仕事ができるようになるまで7年間、そのパン屋で学びました。その後は、いくつかの別のパン屋で修業を積んで、2019年に独立して「Bakery MAA」をオープンしました。

 

――独立を決めたキッカケは?

佐藤さん:仕事って、自分がいなくても成り立つことがありますよね。でも、自分にしかできないことはないのかって、いろいろ考えたんです。それで辿り着いた答えが「自分の店をやること」でした。それならパン屋じゃなくてもいいと思ったけれど、自分はパンしか作れないから、「自分の店=パン屋」になったんです。

 

もっと、新潟県産小麦のおいしさを伝えたい。

――それでは「Bakery MAA」について教えてください。どんなこだわりが詰まったパン屋さんですか?

佐藤さん:添加物をなるべく使わずに、レーズンやライ麦、イチゴなどの季節食材から作った自家製酵母を使ったパンを作っています。小麦は新潟県産を使用して、酵母を使い分けながら、県産小麦のおいしさを最大限に引き出すパン作りを心掛けています。

 

――北海道産小麦も有名ですが、どうして新潟県産小麦を?

佐藤さん:独立する前に、「カーブドッチ」のパン部門で勤めていたんですけど、そこで契約していた西蒲区にある小麦畑で、種まき、収穫などの手伝いをさせてもらったんですね。このとき初めて小麦畑を見て、その経験があったから、もっと新潟県産小麦のおいしさを知ってもらいたいと思ったんです。でも、北海道産小麦もおいしいから、パンによっては使っていますよ。

 

 

――そうなんですね。そんな想いの詰まったパンですが、何種類ありますか?

佐藤さん:クロワッサンやバケット、食パン、菓子パンなど…平日は40種類、休日は50種類ぐらいのパンを焼いています。なかでもオススメは、新潟県産小麦を使った「県産小麦のバケット」。小麦、塩、水、自家製酵母のみで作っていて、「Bakery MAA」の個性が最も感じてもらえると思います。

 

――そのバケット、気になりますね。それでは最後に、「Bakery MAA」のパンを通してどのようなことを伝えていきたいですか?

佐藤さん:お酒が好きということもあって、どのパンも、ワインをはじめとしたお酒に合うように作っています。東京では、お酒とパンを楽しむスタイルのお店が増えてきていて、そんな文化も新潟に広がってくれたら、朝食だけじゃなくて、いろんなシーンでもパンを楽しんでもらえるようになると思います。多くの日常の中にパンを組み込んで、今以上に新潟県産小麦のおいしさを伝えていきたいです。

 

お酒とベストマッチな新潟県産小麦のパンたち。

 

県産小麦のバケット 1本 ¥300、1/2本 ¥150

 

プレッツェル ¥180

 

フリュイブラン ¥1,200

 

 

Bakery MAA

新潟県新潟市江南区亀田向陽2-2-50

025-384-4357

※掲載から期間が空いた店舗は移転、閉店している場合があります。ご了承ください。
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