キャンプ場やサウナもあって
自然を楽しめる「ブナの宿 小会瀬」

遊ぶ

2026.07.21

text by Kazuaki Yamazaki

キャンプをやってみたいという人に中には、「でも道具を持っていないし、トイレやお風呂が心配」という方も多いのではないでしょうか。そんな皆さんにおすすめしたいのが、阿賀町にある「御神楽温泉 ブナの宿 小会瀬(みかぐらおんせん ぶなのやど こあせ)」です。温泉宿の隣には広いキャンプサイトがあり、キャンプをしながら温泉を楽しむことができるんです。蝉時雨の降り注ぐ宿にお邪魔して、社長に就任したばかりの長谷川さんからお話を聞いてきました。

Interview

長谷川 和征

Kazuyuki Hasegawa(御神楽温泉 ブナの宿 小会瀬)

1972年阿賀町生まれ。ビジネス系の専門学校卒業し建設機械メーカーに就職。2023年に阿賀町へUターンし、2026年より「御神楽温泉 ブナの宿 小会瀬」の代表取締役社長となる。映画を見ることが好きで、フェイバリットムービーは「グーニーズ」。

阿賀の魅力を届けるために、
母親が創業した「ブナの宿 小会瀬」。

――空気が綺麗で静かなところですね。今年はじめて蝉の声を聞きました。「小会瀬」という名前には、どんな由来があるんですか?

長谷川さん:すぐ近くに常浪川(とこなみがわ)の支流があって、地元では「こあせ」と呼ばれているんです。漢字だと「小合瀬」と書くのか「小会瀬」と書くのかよくわからないので、「人と会う」という意味で「小会瀬」の字を選んだようです。

 

――川の名前に由来していたんですね。長谷川さんのお母さまが創業されたと聞いています。

長谷川さん:そうなんですよ。母はすぐ近くにある「みかぐら荘」という温泉施設で食堂を任されていたんですが、もっと多くの方に阿賀町を楽しんでもらい、魅力に触れてほしいと思うようになり、40歳になってすぐに「小会瀬」をはじめました。ちょうど私が就職した年だったと思います。

 

――長谷川さんはそのときは別のお仕事をやられていたんですね。

長谷川さん:建設機械メーカーに30年勤めていました。親を手伝うために阿賀町へ帰ってきて、今年の4月から「小会瀬」で働きはじめたばかりなんです。だからまだわからないことも多くて、いろいろ勉強しているところです。

 

――半年も経っていないですね。では新人店主さんから見た「小会瀬」の魅力を教えていただきたいと思います。

長谷川さん:自然しかないような環境ですから、その自然を思いっきり楽しんでいただきたいですね。小さな宿にしかできないような、アットホームで気取らないサービスを心掛けています。

 

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春の山菜や秋の茸をはじめ
阿賀の自然を存分に味わえる。

――こちらのお宿は、どんなところが魅力なんでしょう?

長谷川さん:地元で採れる旬の食材を使った、阿賀の四季を感じられる料理ですね。春の山菜や秋の茸、自家菜園の朝採り野菜をお楽しみいただけます。ご飯は自家栽培したコシヒカリで、朝食にはそのお米を炊き込んだ釜飯をご用意しています。

 

――山ならではですね。お米をつくっているんですか。

長谷川さん:昔ながらの「はざ掛け米」をつくっています。はざに掛けた稲を2週間ほど天日干しすることで、お米のうま味が増すんです。手間は掛かりますけど、お客様には少しでも美味しいお米を楽しんでいただきたいと思い、このやり方を続けています。そのお米を使ったオリジナルのどぶろくもつくっているんですよ。

 

――どぶろくですか?

長谷川さん:どぶろくというお酒は日本酒の酒造免許とは違って、自治体が「どぶろく特区」を取得しなければ製造できないんです。そこで両親は役場に通って相談を重ね、阿賀町が「どぶろく特区」として認定されたことで、ようやくオリジナルのどぶろくが生まれたんです。どぶろくの名は父の名をとって「金よし」と名付けられました。

 

――それはすごい。でも、どぶろくって専門知識なく誰でも作れるんでしょうか?

長谷川さん:地元の麒麟山酒造さんからご指導をいただきました。おかげさまで、2019年の「第13回全国どぶろく研究大会」で最優秀賞に選ばれたんです。ぜひ自慢の手打ちそばと一緒に味わっていただきたいですね。

 

――手打ちそばも楽しめるんですね。

長谷川さん:手打ちそばは創業から続いている名物です。臼挽きした地元産のそば粉と、地元の綺麗な水からつくられる十割そばです。ガラス越しにそば打ちをしている様子を見ることができますし、ご予約をいただければそば打ち体験もお楽しみいただけます。

 

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樹々に囲まれ、川を眺めながら、
露天風呂とサウナを楽しむ

――宿の楽しみといえば、料理の他にお風呂がありますよね。

長谷川さん:内湯の他に、川を眺められる露天風呂があります。内湯では温泉を楽しんでいただいて、露天風呂では自然と共に薬草風呂を楽しんでいただけるんです。

 

――「薬草風呂」っていうのが、山の宿ならではですね。

長谷川さん:あせもや美肌への効能が期待できるドクダミ、腰痛や神経痛を改善するヨモギ、脚気やこりに効果的なクロモジなどの薬草を、数日かけて天日干しして乾燥させたものを使っています。

 

――森の樹々や川を眺めながら入るお風呂は気持ちいいでしょうね。隣にも似たような建物がありますけど、あちらも露天風呂なんでしょうか?

長谷川さん:あっちはサウナなんです。最初はテントサウナだったんですけど、2年前に木造サウナを建てました。熱した石に水をかけることで水蒸気を発生させるロウリュをお楽しみいただけます。裏には川を眺められる水風呂とテラスがあって、森林浴をしながら整うことができるんです。

 

――おっ、こんなところにカミキリムシが!

長谷川さん:清掃には気を使っているんですけど、自然のなかという環境ですから、どうしても虫が遊びに来ていることもあるんです。そうしたサプライズも楽しんでいただけたら嬉しいですね。

 

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宿に併設されたキャンプ場で、
気軽にキャンプが楽しめる。

――宿と一緒にキャンプ場が併設されているのって、珍しいんじゃないですか?

長谷川さん:そうかもしれませんね。何しろ自然は豊富にありますから(笑)。キャンプをする際に不安なのがトイレやお風呂だと思うんですけど、どちらも宿のなかにありますし、なんだったらお食事やお酒もご用意できますから、気軽にキャンプを楽しんでいただくことができるんです。

 

――なるほど。それは安心ですね。

長谷川さん:テントやタープのレンタル、食材セットのご用意できますので、手ぶらでも安心して楽しんでいただくことができます。

 

――季節ごとの自然が楽しめそうです。

長谷川さん:秋にキャンプを楽しまれるお客様がいちばん多いんですけど、意外なことに雪のなかでウインターキャンプを楽しむ方もいらっしゃるんです。

 

――冬でもキャンプを楽しめる場所も少ないのでは(笑)

長谷川さん:そうかもしれませんね(笑)。今後はもっとキャンプエリアを拡大したり、施設を充実させていきたいと思っているんです。周辺には常浪川をはじめ、たきがしら湿原や大尾(おお)不動滝といったスポットもありますので、ぜひ阿賀の自然を楽しみに来ていただきたいですね。

 

――これからも、自然豊かな阿賀の魅力を伝えていってください。

長谷川さん:ありがとうございます。自然環境を大切に守りながら、阿賀町のPRをするセールスマンのような気持ちで、これからも宿を続けていければと思っています。

 

小会瀬

東蒲原郡阿賀町広谷乙2091-1

0254-95-3535

※最新の情報や正確な位置情報等は公式のHPやSNS等からご確認ください。なお掲載から期間が空いた店舗等は移転・閉店の場合があります。また記事は諸事情により予告なく掲載を終了する場合もございます。予めご了承ください。

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