ゆったり居心地のいい空間で
県産食材を使ったメニュー「U.N.B.Y」
食べる
2026.07.16
「いい塩梅(あんばい)」という言葉がありますよね。「ちょうどいい感じ」という意味で、年配の方が使っているのをよく耳にします。そんな「ちょうどいい感じ」のお店が新潟市西区にある「U.N.B.Y(アンバイ)」。靴を脱いで上がる店内は広々していて、ゆったりした時間が過ごせそうです。オーナーの石川さんから、お店のこだわりを教えてもらいました。
石川 雅美
Masami Ishikawa(U.N.B.Y)
新潟市西区生まれ。ファッション系の専門学校を卒業して、五泉のニット会社へ就職。その後は飲食店をメインに経験を積み、2015年に「U.N.B.Y」をオープンする。プライベートな時間はNetflixで国内外のドラマを楽しむ。
学生時代のアルバイトをきっかけに、
飲食業の楽しさを知る。
――石川さんはずっと飲食業の世界に?
石川さん:ファッション系の専門学校へ通いながら、古町にあった喫茶店でアルバイトをしていたのが飲食業にたずさわるはじまりでしたね。
――ファッションに興味があったんですね。
石川さん:当時は食費を削ってでも服を買うほどで、卒業後は五泉のニット会社に就職して、商品サンプルをつくる仕事をしていました。忙しいときは家に帰る暇もなくて、倉庫のなかで気絶するように寝ていたこともあったんですよ(笑)
――それはなかなかハードですね。話を戻しますが、はじめての飲食経験だった喫茶店でのアルバイトはいかがでした?
石川さん:そのお店は、同年代なのにタイプがバラバラの、個性的なメンバーが集まっていたんです(笑)。奪いあうように率先して仕事をする意識の高さに刺激を受けました。あまりに楽しすぎて、就職の前日までその店で働いていたほどです。
――ニット会社にお勤めの後は、じゃあまた飲食業を?
石川さん:和食レストラン、パスタ専門店、バーなどいろいろなお店で働きましたね。調理も接客も好きだったので、飲食店で働くことが楽しかったんです。
――自分で店を開きたいという思いは、いつ頃からあったんでしょう?
石川さん:カミーノ古町のテナントに入っていた飲食店で働いていたんですけど、カミーノが閉鎖することになったことで、働いていた店も閉店することになってしまったんです。そこのメンバーとはずっと一緒に働いていたかったので、いつか自分の店をオープンして、そこでまたみんなと一緒に働きたいと思っていました。
――その夢が実現したのは?
石川さん:最初は、夫が知り合いと一緒にこの場所で居酒屋をオープンする予定だったんです。それなら使っていないランチタイムに間借りして、私も飲食店をやらせてもらおうと思いました。それなのに、私の方が先にお店をオープンすることになってしまったんです(笑)

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旬の新潟県産食材を、
丁寧に下ごしらえして調理。
――お店のコンセプトは?
石川さん:「スイーツがランチになってもいいじゃない」というコンセプトではじめたので、パンケーキがメインになったメニューでした。でも私は甘いものが苦手だったので、スイーツはスタッフにまかせていましたね(笑)
――どのメニューも野菜や果物をたっぷりと使っていますね。
石川さん:そこはこだわっているところですね。特に新潟県産の食材を使うようにしています。だから旬の期間だけしか提供できない限定メニューも多いんです。
――期間限定メニューには、例えばどんなものがあるんでしょう?
石川さん:毎年夏に提供しているのが「枝豆ソースの冷製パスタ」です。「弥彦むすめ」「黒埼茶豆」というように旬の枝豆を使って、和風だしのジュレ、粉チーズ、ナッツで味や食感を変えながらお楽しみいただけるんです。付け合わせの野菜も、そのときどきで旬のものを使っています。今年は7月17日から提供をはじめて、9月下旬まで続ける予定です。
――枝豆の風味が楽しめる、新潟ならではのメニューですね。
石川さん:枝豆をひとつひとつ皮むきしてから使っているので、指が痛くなるんですよ。ただ、どのメニューもできるだけ手づくりしたいので、仕込みに時間がかかるんです。オープンしたばかりの頃は、どのくらい仕込みをしたらいいのか、どのくらい時間がかかるのか読めなくて苦労しました。
――手間をかけてつくられているメニューなんですね。
石川さん:イベント出店もおこなっているので、大きなイベントの前は大変なんです。ひとり暮らしの人が引越しするくらいの荷物を積み下ろしします(笑)

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コロナ禍をきっかけにはじめた
キッチンカーで、イベント出店。
――イベントにも出店されていますよね。
石川さん:ビッグスワンで開催されるアルビレックス新潟の試合や、屋外音楽フェス「音楽と髭達」などのイベントに、キッチンカーやブース出店でおじゃましています。
――キッチンカーまであるんですね。
石川さん:コロナ禍をきっかけにはじめました。店まで足を運ぶことが出来ないお客様も多かったので、だったらこっちから行ったらいいんじゃないかと。たまたま友人がキッチンカーの取り扱いをしていたので、つくってもらったんです。
――キッチンカーでは、どんなメニューを提供しているんでしょう?
石川さん:台湾屋台の「ピン」という生地にお肉やチーズ、野菜を挟んで焼いた「あんばいサンド」や、クロワッサン生地で焼くワッフル「クロッフル」が人気メニューです。オリジナルドリンクもやっていて、これからの季節は「スイカフローズンドリンク」がおすすめになります。
――お店とはまた違ったメニューが楽しめるんですね。キッチンカーをはじめてよかったですか?
石川さん:おかげさまで様々なイベントに呼んでいただき、たくさんの方々と知り合うことが出来ました。これからもたくさんの皆様にお届けしていきたいですね。

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ゆったりと寛ぐことができる、
居心地のいい店づくり。
――靴を脱いで上がるお店だとは思いませんでした。
石川さん:子連れのお客様もいらっしゃいますので、転んでも大丈夫なようにフローリングの小上がりにしました。
――店内も広々しているように感じます。
石川さん:他のお客様との目線が合いにくくなるよう、カウンター席、座敷席、テーブル席の高さを三段階に変えてあるんです。テーブル席は脚の悪いお年寄りにも座りやすいよう、椅子の脚を切って低く調整してあります。その他に個室もご用意しているんですよ。
――女性ならではの気遣いが感じられますね。
石川さん:料理が美味しいというのはもちろん、居心地のいい空間で充実した時間を過ごしていただくことが大切だと思っています。それによって、料理が美味しく感じられるかどうかも大きく変わってくるんじゃないでしょうか。どなたにも心地よく過ごせる店でありたいですね。
――なるほど。今まで10年以上営業してきていかがでした?
石川さん:スタッフには大変感謝しています。オーナーとして誰よりも頑張って働かなきゃと思っているんですけど、みんなそれを軽く超えてくるんです(笑)。大変なことがあっても楽しく働いていられるのは、みんなのおかげだと思っています。これからもそんなスーパースタッフ達と「いいあんばいの店」を続けていきたいですね。

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