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日本人好みのベトナムコーヒーが楽しめる喫茶店「カフェフィン」。

新潟駅南口から徒歩5分ほどのところにある「ベトナム喫茶店 カフェフィン」は、日本人好みにアレンジされたオリジナルのベトナムコーヒーが楽しめるお店です。オーナーのフーさんは、母国ベトナムで日本語を学び、6年前に来日したのだそう。とっても日本語が上手な方でした。今回はそんなフーさんに、お店のことや将来の夢などいろいろとお話を聞いてきました。

 

ベトナム喫茶店 カフェフィン

LE HONG PHU レ ホン フー

1991年ベトナム ダナン生まれ。ダナン工科大学で建築土木を学びながら、ダナン外国語大学にも通い日本語を勉強。大学卒業後、2016年に来日。東京の日本語学校で学んだ後、新潟の事業創造大学院大学へ進学。大学院修了後に起業し、2020年にコーヒー豆の卸業などを行う「株式会社JV COFFEE」を立ち上げ、2021年1月に「ベトナム喫茶店 カフェフィン」をはじめる。

 

コーヒーとともにゆったりと過ごす。ベトナムならではの喫茶店を日本へ。

——まずはお店のことを教えてください。「カフェフィン」はどんなお店ですか?

フーさん:ベトナムの喫茶店で提供されるメニューを再現したお店です。ベトナムのコーヒー、スムージー、バインミーなどを召し上がっていただけます。

 

——ベトナムコーヒーって、日本のコーヒーとはどう違うんでしょう?

フーさん:豆の種類も、作り方も、飲むスタイルも全然違いますよ。まず豆の種類ですが、ベトナムでは「ロブスタ」と呼ばれるコーヒー豆を使います。ベトナムで生産されるコーヒー豆で、強い苦味と渋みに特徴があります。それから作り方について。日本ではペーパードリップでコーヒーを淹れることが多いですが、ベトナムでは「フィン」と呼ばれるアルミフィルターを使います。この「フィン」を使うとコーヒーを抽出するのに10分くらい時間がかかるんです。なのでベトナムではコーヒーを飲むとき、ゆったりと過ごす習慣があるんです。日本の人は忙しくてあまり時間がないからか、コーヒーを片手に移動したり、作業をしたりする人も多いですよね。

 

——なるほど。それで「飲むスタイルも違う」わけですね。やっぱり日本人はセカセカしているのかなぁ……。

フーさん:「セカセカしている」というより「働き者」なんだと思いますよ。私は日本人が一生懸命に働くことをとても尊敬しているんです。もちろんベトナム人だって働き者ですけど、日本の人は夜遅くまで熱心に働く人が多いですよね。それってとても立派なことだと思います。

 

 

——ところで、フーさんはどんな経緯で日本に来たんですか?

フーさん:私は大学で建築土木を専攻しながら、別の大学にも通って日本語を学びました。土木建築を専門に勉強していたので、将来はエンジニアになろうと思っていたんですけど、だんだんとエンジニアの仕事には興味がなくなって「経営者になりたい」と思うようになったんです。それでせっかく日本語を勉強したんだし、日本で経営者としてチャレンジしてみようと思って2016年に日本に来ました。

 

——それからはどうしたんです?

フーさん:2年間、東京の日本語学校に通って、改めて日本語を勉強しました。それから2018年に「事業創造大学院大学」で経営を学ぶため新潟に来たんです。

 

——そもそも、なぜ日本で経営者になろうと思ったんでしょう?

フーさん:小さい頃から大学を卒業するまで家族と一緒に生活をしていたので、「自立したい」という気持ちが強かったんですね。日本は2011年の東日本大震災で大きな被害を受けてから、その後再び成長した国です。そんな日本に行って「成長したい」「日本人がどんな人たちなのか知りたい」と思いました。経営者になろうと思ったのは、家族の影響ですね。父も兄も経営者なので、家族が活躍する姿を近くで見ていました。それで「父と兄に負けないくらい立派な経営者になりたい」と思うようになったんです。

 

——最初は東京の学校に通っていたとのことでしたが、そこではどんなことを感じましたか?

フーさん:日本に来たばかりの頃は、想像していたイメージと違ったのでガッカリしました(笑)。東京は「トレンドの車がたくさん走っていて、高層ビルがたくさん建ち並んでいるところ」と想像していたんです。でも当時住んでいた日暮里は、思い描いていた風景とはちょっと違って、落ち着いた町だったので拍子抜けしてしまいました。「あまりベトナムと変わらないな」って。しばらくして東京の中心部に行ったら、イメージ通りの街並みがあったので、「ああ、これが想像していた東京だ」と思いました。当時は「東京」であればどこでも都会だと思っていたんです(笑)

 

周りがハッピーになると自分もハッピーに。

——ベトナム風の喫茶店をはじめようと思ったきっかけについても知りたいです。

フーさん:新潟の大学院でベトナム人の仲間と過ごして、困ったことや分からないことがあったときに気軽に相談できる場所が必要だと思ったんです。ベトナムの喫茶店のようなお店を作れば、ゆっくりできる場所を作ることにもなるし、そこでいろんな情報交換ができると考えました。

 

——ということは、「カフェフィン」はベトナムの方向けに作ったお店?

フーさん:そういうわけではないですよ。日本ではベトナムコーヒーがあまり知られていないので、認知度を高くしたい狙いもありました。だから、メニューは日本人のお客さん向けに作ったものです。最初はベトナムの人やベトナムが好きな人に関心を持ってもらって、ゆくゆくはたくさんの人に「あのお店、いつもお客さんが集まっていて活気があるよね」と思われる存在を目指しています。

 

——実際にお店をはじめて「よかった」と思うことは?

フーさん:大学院に通っていた頃、通訳の依頼を受けたことがあって、それでいろいろなネットワークを作ることができました。なので困っているお客さんにアドバイスをしたり、知り合いの専門家を紹介したりできるんです。私の人脈で、周りの人がハッピーになると自分もハッピーになりますね。

 

日本人好みにアレンジしたオリジナルのベトナムコーヒーを全国へ。

——お店のコーヒー豆についても教えてください。「カフェフィン」オリジナルのコーヒーだとか。

フーさん:お店のコーヒーは、私が立ち上げた「株式会社JV COFFEE」の豆を使っています。日本人の好みに合うように試飲イベントを開催して1,000名ほどからアンケートに答えてもらいました。その回答をもとに、コーヒーの香り、甘み、苦味、酸味を分析してベトナムコーヒーの特徴を残しつつ、日本人の皆さんに喜んでもらえるコーヒーにアレンジしたんです。

 

 

——最後に、これからの目標を教えてください。

フーさん:日本ではベトナム料理のお店はあっても、ベトナム喫茶店のお店はあまり多くありません。ベトナムの喫茶店文化を伝えるためにも、店舗を増やしたいと思っています。実は去年も新店舗を設けようと計画したんですけど、コロナ禍の影響もあって途中でストップしてしまいました。新型コロナウイルスが終息したら、またたくさんのベトナム人が日本に来ると思うので、そうなったときにベトナムを感じられるお店があれば注目してもらえると思っています。それと「JV COFFEE」のコーヒー豆の卸先も拡大していきたいですね。まだお取り引きのないエリアにも、「日本人好みのベトナムコーヒー」の美味しさを広めていきたいです。

 

 

 

ベトナム喫茶店 カフェフィン

新潟市中央区南笹口1-1-13 グランコンフォート笹出 1F

定休日:月曜日

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