ふたりの暮らしに、そっと寄り添う。
「めおと」が提案する贈り物のかたち。
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2026.04.15
三条市の「株式会社プラスワイズ」が展開している自社ブランド「めおと」。このブランドは、ペアの包丁やジョッキ、トートバックなど、「ふたりで楽しむ」ことを想定した商品を開発しています。今回はブランドを立ち上げた中川さんに、「めおと」ができるまでのことや、商品のことなど、いろいろお話を聞いてきました。
中川 勇太
Yuta Nakagawa(株式会社プラスワイズ)
1980年三条市出身。大学進学を機に上京し、その後は都内の美容関連会社で広告の仕事に携わる。その後新潟に戻り、家業である「中川商店」を経て、2012年に「株式会社プラスワイズ」、2022年より社内ブランドである「めおと」を立ち上げ、製品の開発販売を行う。最近ジムに通いはじめたそう。
大切なひとに贈りたい包丁を
作るところから、はじまった。
――今日はよろしくお願いします。まず、中川さんのこれまでのことを教えてください。
中川さん:大学を卒業した後、都内で主にエステティックサロンの広告の仕事をしていました。家業に入るつもりはなくて、友人と一緒に東京で起業しようと思っていたんですけど、30歳の手前で地元の三条に戻ってきて、父が経営していた「中川商店」で働きはじめました。
――会社を継ぐことにしたのは?
中川さん:起業にあたって父に資金の相談をしたことがあったんです。そのときに「中川商店」が厳しい状況になっているということを聞いて。「中川商店」は農業資材や建築・土木資材を県内の農協さんや小売店に卸す、いわゆる「BtoB」の会社です。会社の状況を聞いたとき、とても大変そうだったので、起業をやめて、三条に戻ることにしました。このときに、前職の経験をいかして、新しくネット通販の部門を立ち上げたんですよ。
――お店や農協だけではなく、ネットを通じて一般の方に向けても販売をはじめたんですね。
中川さん:この事業は2010年くらいにはじめたんですけど、その頃は競合も少なくて、すぐに結果が出ました。それで2012年に「株式会社プラスワイズ」として独立することにしました。
――その後、自社ブランドである「めおと」を立ち上げられました。
中川さん:以前、海外向けの輸出をする部門が社内にあったんです。そこでは日本の包丁の売れ行きがとてもよかったので、うちの会社でもオリジナルの包丁を作ろうという話になったんです。知り合いのプロダクトデザイナーに相談したら、「社長が包丁を作るならやる」って言われて(笑)、包丁の開発に僕も関わることになったんです。
――それが、「めおと包丁」が作られたきっかけだったんですね。
中川さん:僕はそれまで、農業資材の販売を主に担当していたので、包丁のことは何も知らなくて。とりあえずネットで販売されている包丁にはどんなものがあるのかを調べてみたんです。僕は普段、あまり料理はしないので、奥さんにプレゼントするものとして、包丁を探してみたんです。でも僕の探していたような、シンプルでほどよい可愛さもあって、切れ味もいい包丁ってあまりなくて。包丁って意外と隙間があると思って、うちで開発することにしました。


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大切にしたのは、使いやすさ。
ふたりの暮らしを想像したアイテムたち。
――「めおと」は「ふたりで楽しむ暮らしのギフト」がコンセプトになっています。
中川さん:プロダクトデザイナーと、どんな包丁を作るか意見を出し合う中で、「夫婦で使うようなものがいいんじゃないですか」って話になったんです。そのときは冗談半分でしたけど、その日、家に帰っていろいろ考えてみると、確かにこのアイデアがいいなと思えてきて。共働きの夫婦も多いですし、夫婦揃ってキッチンに立ったときに使える包丁って今の時代にぴったりだなと思いました。
――それで、ペアの包丁というかたちになったんですね。
中川さん:旦那さんが奥さんにプレゼントしたり、結婚祝いとして送りたくなるような包丁、ということで「めおと包丁」と名付けました。見た目にもこだわったので、お値段は少し高めでしたが、東京の展示会で販売したときは評判がよくて。その後も百貨店で販売が決まったり、カタログにも掲載してもらったりしました。
――その後も続々と新しい商品を販売されました。
中川さん:成り行きではじまった部分も多かったですが、将来的には海外でも売れるようなブランドにしていきたいと思っていたので、包丁以外の商品も展開したかったんです。弁当箱、カトラリー、ジョッキ、傘、サンダルまで一気に作りました。
――さまざまなアイテムを作る中で、中川さんが大切にされていることはありますか?
中川さん:ちゃんと日常使いできるように作ることは大切にしています。いちばん最初につくった「めおと包丁」はどんな人でも使いやすいように、オールステンレスにしていますし、菌が入らないように、包丁の継ぎ目をなくしています。持ち手の部分も、水に強い木材を使っているのでカビが生える心配もありません。ジョッキも、食器棚にしまえるような背の低さにしつつも、350mlがぴったり入る大きさにして、持ち手のかたちにもこだわっています。
――第6弾として販売された「薬膳茶漬け」は結婚式の引き出物としても人気と聞きました。
中川さん:このお茶漬けは、私が体調を崩しているとき漢方を飲んでいて、「漢方ってもっとコミカルでライトにならないかな」と思ったのがきっかけです。その後、いろいろ考えているときに、たまたまお茶漬けを食べていて「これだ」って思いました。個包装にしているので、ちょっとした贈り物にも、何種類か詰めあわせてギフトとしても使ってもらえると思います。


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お礼にも、贈り物にも。
いろんな目的で使ってもらえるように。
――「めおと」の商品からは、架空の夫婦の日常がイメージしやすくて、ほっこりします。
中川さん:道具としての機能性はもちろん、「めおと」らしさが出るようにアイデアは出していると思います。「ビッグトート」っていう商品は、夫婦のほのぼのしたイメージをかたちにした商品のひとつです。僕の中で、夕日に向かって土手を歩いているおじいちゃんとおばあちゃんが、ふたりで袋を持っている画が「ほのぼのとした夫婦像」としてあって。そのイメージを表したくてあのバッグを提案しました。
――とても素敵です。次はどんな商品が生まれるのか楽しみです。
中川さん:もうすでに、次に向かっていろいろ動き出しているんです。好評だったお茶漬けみたいな、結婚式場の引き出物に使ってもらえそうなものをリリースしようかなと考えています。「めおと」が、いろんな用途に使ってもらえるブランドになったらいいなと思っていて。ちょっとしたお祝いやお礼に使えるものだから、特別な日のプレゼントまで、目的にあわせて手にとってもらえるようにしていきたいと思っています。
――最後に、中川さんのこれからの目標を教えてください!
中川さん:「めおと」としては、商品のラインナップを増やして、まず東京に直営店を出したいと思っています。そこで生き残れたら、いよいよ海外が見えてくるのかなって。会社としては、後進を育てていって、それぞれの得意なことを活かして新しい会社をつくっていきたいと思っています。


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