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音楽好きがはじめた古着屋「MYSTERY TRAIN Vintage &Thrift」。

  • カルチャー | 2022.01.21

最近、三条市・一ノ木商店街は、新しいカフェや服屋さんの登場によって以前にも増して活気を見せています。そのひとつに、今回取材をお願いした古着屋さん「Mystery TRAIN Vintage & Thrift」があります。オーナーを務める佐藤さんは大の音楽好きで、お店に入ると颯爽とギターを持って登場。そんな佐藤さんに古着の魅力をたっぷりうかがってきました。

 

 

MYSTERY TRAIN Vintage & Thrift

佐藤 生成 Ikunari Sato

1979年6月11日生まれ。高校生のときに音楽にハマり、録音の知識を学ぶために19歳で渡英。その後、ニューヨークに渡り各地でバンドを組む。音楽好きの友人が働く古着屋に誘われたのがキッカケとなり古着の道へ。ニューヨークで自分の店を7年経営し、帰国後の2018年に三条市で「MYSTERY TRAIN Vintage & Thrift」をスタート。Guitar WolfやThe Clash、WIREなどのパンクロックが好き。

 

音楽で渡欧・渡米。そして友人に声をかけられて、古着の道へ。

――まず、佐藤さんが古着に興味を持ったキッカケを教えてください。

佐藤さん:私は音楽のなかでも特にパンクが好きなんです。高校生の頃に見ていたライブ映像とかで、アーティストたちが着ていた革ジャンがすごくカッコよく見えて。それですぐに真似しようと思ったんですけど、新品の革ジャンって高いじゃないですか。当時はまだ高校生だったので買えず、他のもので探していて、古着にたどりつきました。

 

 

――真似をしたくなる気持ちってありますよね。では、古着にハマったのは音楽からということですか?

佐藤さん:それもありますし、安くて買いやすいというのがよかったんですよね。でも、古着のことを知っていくにつれて、時代背景とか、生産工程の違いとか、そういう部分にも面白さを感じるようになって、それで古着がより好きになりました。

 

――若いときに音楽を学ぶために海外に行かれたとか。

佐藤さん:ロンドンの専門学校へ進学したんですけど、卒業後は違う国の音楽に触れたくなってニューヨークへ移ったんです。ニューヨークにいたとき、古着屋で働いている音楽好きの友達とよく遊んでいたんですけど、ある日突然「人手が足りないから、よかったら一緒にやらないか?」と声をかけてもらって。それがきっかけとなって古着の道に進むことになりました。

 

「MISTERY TRAIN Vitange」はニューヨークで誕生した。

――お友達とお店をやっていたということでしたが、そこから自分の店を開こうと思ったのは、何か理由があったんですか?

佐藤さん:友達に誘ってもらった古着屋で働くのは楽しかったし、みんないい人だったんですけど、「ずっと雇われているのは向いてないな」と思ったんですよね。それから自分の店を持つことを考えはじめて、2011年にニューヨークで「MYSTERY TRAIN Vintage」をオープンしました。

 

 

――ニューヨークもお店をやられていたんですね。店名の由来は?

佐藤さん:ジム・ジャームッシュの「ミステリートレイン」という映画のタイトルからとりました。初めてその映画を見たのが、以前付き合っていた彼女の実家へ遊びに行ったときで。面白かったのが、その実家の場所が映画の舞台と同じメンフィスという地域だったことと、彼女のお父さんが映画の中に出てくるダイナーの元運営者だったことですね。それを知ったとき「この名前でやるしかない!」と思いましたね(笑)

 

――ドラマチックですね(笑)。それで、初のお店はどうでしたか?

佐藤さん:建物の一室を間借りしてオープンすることになったんですけど、店は4畳しかない上にトイレもないような場所でした。しかも電気の容量が少なかったのか、ヒーターをつけたら明かりが落ちてしまうこともあって、冬は本当に寒かったな……。

 

 

――ニューヨークの冬って、ものすごく寒そうですね。それからお店はどうなったんですか?

佐藤さん:しばらくして、店のあった建物がつぶれることになったんです。だから、私も移動せざるをえなくなって、友人がやっていたバーの地下で店を再開しました。それから7年くらい店をやった頃に、私のビザが切れるのと、バーを経営していた友人の引っ越しが重なって「MYSTERY TRAIN Vintage」を閉めました。

 

――そしてニューヨークから三条へ。

佐藤さん: ここは、もともと同級生のやっていたセレクトショップがあった場所なんです。あるとき、その同級生から「店を閉めることにしたんだけど、よかったらこのスペースを使ってくれない?」と言われて。少し悩みましたけど、服はあったし、ハンガーや什器も使っていいということだったので、「MYSTERY TRAIN Vintage & Thrift」という名前で店を再スタートしようと思ったんです。

 

音楽好きが語る、古着の魅力とは?

――それでは、お店について教えてください。「MYSTERY TRAIN Vintage & Thrift」ではどんな古着を扱っているんですか?

佐藤さん:パンク、ロックンロールからは外れないようなものを選んでいます。中でもライダースジャケットやバンドTは特に力を入れていますね。

 

――やっぱり服のラインナップは音楽に関係しているものなんですね。古着と触れ合うことで、音楽の新たな側面や魅力ってありますか?

佐藤さん:新たな側面ではないんですけど、古着屋で働くようになってから、時代に即して音楽とファッションが変わっていく様子を空気感として感じられましたね。

 

――空気感というのは?

佐藤さん:今はみんなYouTubeやサブスクを当たり前のように使っていますけど、以前はレコードとかラジオしかなかったし、ファッションもオーダーメイドから大量生産へと変わっていったわけで。そういう時代の空気に合わせながら、このふたつは変化し続けているんですよね。これまで古着と触れ合ってきたからこそ、この空気感にも気がつくことができたと思います。

 

――それでは最後に、佐藤さんにとって古着を着ることの魅力ってなんでしょうか?

佐藤さん:そうですね、音楽好きな私からすると、「好きな音楽があった時代に存在していたもの」を着ることができるのは本当に嬉しいことです。スタイルは時代によって変化していくので、それを楽しむというのもいいと思いますが、当時のものを着ると説得力が違うんですよね。今、手にとったジャケットは、当時ロカビリー(1950年代に誕生した音楽)を聴いていたティーンが着ていたのかも……、と考えるだけで気分も上がるでしょ?

 

 

MYSTERY TRAIN Vintage & Thrift

新潟県三条市神明町7-5 1F

金・土・日・月曜 13:00-19:00

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