乗馬体験を通して馬の魅力を伝える
「新潟市馬術協会」。
その他
2026.01.01
新年明けましておめでとうございます。本年も「Things」をよろしくお願いいたします。2026年の干支は午年(うまどし)。馬のように躍動感ある年にしたいものです。そんなわけで、新年最初の今回は新潟市中央区にある「新潟市馬術協会」を紹介します。協会の代表でチーフインストラクターの徳田さんから、乗馬の魅力についてお話を聞いてきました。
徳田 絵美
Emi Tokuda(新潟市馬術協会)
1972年新潟市中央区生まれ。高校時代に乗馬をはじめ、専門学校を卒業してからは「新潟市馬術協会」のチーフインストラクターとして施設の管理や乗馬指導をおこなってきた。その一方「国民スポーツ大会」や「全日本馬場馬術大会」の乗馬競技で1位や2位といった好成績をおさめ、「新潟県馬術連盟」では理事も務めている。
初心者から馬術競技の選手まで、
いろいろな人が乗馬を楽しめる場所。
――中央区の住宅街に、こんなにたくさん馬のいる場所があるなんて……。
徳田さん:全部で20頭の馬を飼育しています。
――こういった馬というのは、どこから集めているんですか?
徳田さん:日本で乗馬用の馬を育てているのは、北海道と岩手県の二か所しかないんです。競技用の馬は歴史やノウハウのあるヨーロッパから購入します。リタイヤした競走馬をリトレーニングすることも多いですね。
――へぇ〜。こちらの「新潟市馬術協会」って、いつ頃から続いているんですか?
徳田さん:関屋競馬場の脇で馬術競技をやっていた小児科医の先生が、昭和39年に開催された「新潟国体」の翌年に、新潟市から土地を借りてはじめたんです。当初は馬術仲間が馬を持ち寄って楽しんでいたようですが、今では乗馬会員も60名くらいに増えました。
――そんなに会員がいるんですね!
徳田さん:その他に高校生が15人ほど活動していて、お隣の江南高校はインターハイで3位に輝いたこともあるんです。小学4年生から高校3年生までを対象とした「新潟乗馬スポーツ少年団」も24人くらい指導していますね。
――思っていたよりも多くの人に利用されているんですね。会員じゃなくても気軽に乗馬体験をできるんでしょうか?
徳田さん:お試しで乗馬体験ができる「ビジターコース」や、速足までのレッスンが受けられる「3回コース」をご用意しています。幼稚園児や年配の方には、インストラクターが曳き馬をして10分ほど乗馬を楽しめる「周遊コース」がおすすめです。いずれの体験コースもヘルメットやブーツは無料でレンタルしています。
――馬に触れ合ってみたい方にはおすすめのコースですね。
徳田さん:ぜひ乗馬の楽しさや馬の魅力を知っていただきたいですね。

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水泳を頑張るつもりだったのに
プールのない高校に進学してしまう。
――徳田さんはいつ頃から乗馬をはじめられたんでしょうか?
徳田さん:高校1年生のときです。中学までは水泳に打ち込んできたんですけど、入学した高校には水泳部もプールもなかったのでショックを受けました(笑)。落ち込んでいた私を見かねて、装蹄師(そうていし)をやっていた祖父がこの乗馬クラブに連れてきてくれたんです。
――「装蹄師」って?
徳田さん:馬の蹄(ひずめ)に蹄鉄(ていてつ)を打つ技術者のことです。
――珍しいお仕事をされていたんですね。そのときに乗馬をしてみて、すっかりハマっちゃったんですね?
徳田さん:ところが、はじめて馬に乗ったときは何とも思わなかったんです。でも、乗馬クラブにいた高校3年生の先輩から「入会するよね?」と圧をかけられ、逆らえずに入会することになりました(笑)
――そうだったんですね(笑)
徳田さん:小さい頃から動物が好きだったので、馬と触れ合ううちに可愛くてしょうがなくなって、馬に乗る楽しさがわかるようになりました。それからは、他のことには興味を持てないくらい乗馬にハマってしまったんです。
――なるほど。ここで働くことになったのは、いつ頃からなんでしょう?
徳田さん:私が専門学校を卒業するタイミングで、ここを立ち上げた先生が離れることになったんです。そこで理事をやっていた叔父から「先生の後を継いで運営をやってみないか?」と声を掛けられ、馬に携わる仕事がしたかったから受け継ぐことにしたんですよ。
――じゃあ、それからはずっとこちらの管理を。
徳田さん:今でこそ、ふたりのスタッフと一緒にやっていますが、最初はひとりでやっていたので大変でした。でも、周りの人たちに助けられながら、なんとか続けてくることができたんです。本当に感謝しています。

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人には添うてみよ。
馬には乗ってみよ。
――はじめて馬に触れる人に対して、気をつけてほしいことがあったら教えてください。
徳田さん:身体は大きくても怖がりな草食動物ですから、大きな音を立てたりして驚かせないように気をつけてほしいですね。怖がらせないような距離感も、心掛けるようにしていただきたいです。優しく接してあげれば、馬も優しく返してくれます。
――生き物ということを忘れてはいけないですよね。徳田さんがはじめての人に乗馬指導をするときは、どんなことを大切にしているんでしょうか?
徳田さん:馬に乗るときの基本的な姿勢や、馬をコントロールする方法を重点的に教えています。でも、口で伝えるのが難しい部分も多いので、とりあえず何度も馬に乗ることをお勧めしているんですよ。そうすることで自分はもちろん、馬にとってのトレーニングにもなるんです。
――教わるよりも慣れろ、という感じでしょうか。乗馬の魅力って、どんなところにあると思いますか?
徳田さん:それも馬に乗ってみて感じてほしいです。私の先生からよく言われていた「人には添うてみよ、馬には乗ってみよ」という言葉があります。人の本質は親しくならなければわからないし、馬の良し悪しは乗ってみなければわからないので、何事もまずやってみることが大切だと思うんです。
――なるほど。馬の魅力は、乗ってみなければわからないわけですね。
徳田さん:「乗ってなんぼ」だと思っています(笑)。馬の魅力を多くの人に知ってもらいたいし、新潟で乗馬を楽しむ人をもっと増やしたいので、午年にあたる本年を機会に、ぜひ乗馬を体験してみてほしいと思います。

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