焙煎も、イラストも、その人らしく。
「ぞうとらいおんコーヒー」
食べる
2026.06.19
キュートなイラストが目印の「ぞうとらいおんコーヒー」は、イベント出店や間借り営業などで、コーヒーとスイーツ、ときどき占いを提供しています。焙煎を担当する雄太さんとイラストを手がける奈央さん夫婦に、活動を始めたきっかけや名前に込めた思いなどを聞いてきました。
左/星野 雄太
Yuta Hoshino(ぞうとらいおんコーヒー)
1985年五泉市生まれ。高校卒業後、工場勤務を経てバンド活動を開始。その後介護業界へ転身し、3年前から「ぞうとらいおんコーヒー」として活動している。
右/星野 奈央
Nao Hoshino(ぞうとらいおんコーヒー)
1987年三条市生まれ。大学進学を機に県外へ。卒業後は千葉県で公務員として勤務し、その後は東京の人材サービス会社へ転職。コロナ禍直前に新潟に戻り、コーヒーショップやアパレル販売職を経験。「ぞうとらいおんコーヒー」のイラスト制作を担当している。
焙煎講座からはじまった、
ふたりのコーヒーライフ。
――おふたりはどうして「ぞうとらいおんコーヒー」をはじめることに?
雄太さん:友達から「焙煎講座を受けてみない?」と誘われて、奈央さんとその講座に参加したことがきっかけです。自分で焙煎したコーヒーがとても美味しかったから、今度は誰かに飲んでもらいたくなって。それで知人のお菓子屋さんでコーヒーを提供したのが、最初の活動でした。
――焙煎のどんなところに面白さがありました?
雄太さん:好きな焼き具合に調整できる上に、自宅でできるっていうのがポイントでしたね。秋葉区にお気に入りのコーヒーショップがあって、「あれはお店だから出せる味なんだろう」と思っていたんですけど、焙煎をはじめてから「もしかしたらあの味に近づけるかも」と思えてきて。僕は凝り性なので、どんどんのめり込んでいきました。
――そもそも、専門家じゃなくてもうまく焙煎できるものなんですか?
雄太さん:最初は、何が何だかまったくわからなかったですね(笑)。焙煎して、ひとまず奈央さんに飲んでもらっていました。
――初めての出店はお菓子屋さんだったとのことですが、その後はどんなふうに活動の幅を広げていったんでしょうか?
雄太さん:仕事と「ぞうとらいおんコーヒー」のダブルワークみたいになったのが2年くらい前からです。「イベントに参加して、コーヒーを淹れることができるらしい」と知って、いろいろな場所に出店するようになりました。
――特に印象に残っているイベントは?
雄太さん:みなとぴあのイベントは面白かったな。けっこう大きいイベントでお客さんも大勢来てくれて。あの規模のイベントが初めてだったから、「受け入れてもらえるのかな。ってか、そもそもちゃんと売れるのか?」って不安があったんですけど、終わってみたらすごく楽しかったです。
奈央さん:私は、昨年の秋にお邪魔した古町どんどんが思い出深いです。規模の大きなイベントで人通りもすごくって。それなのに、いつと違って電気が使えない環境だったんです……。なんとかハプニングを乗り切ったことも含めて、よく覚えています。

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ゾウとライオン、
ふたりの個性をそのまま名前に。
――雄太さんは占いをするそうですね。
雄太さん:深化した動物占い「動物の輪」の個人鑑定をしています。
――ということはお店の名前は……。
雄太さん:はい、僕たちの鑑定結果がゾウとライオンだからです(笑)。それぞれを表現するにはぴったりだと思って「ぞうとらいおんコーヒー」という屋号にしました。営業中はコーヒーを淹れる合間に雑談程度に占いをすることもありますし、時間を取ってしっかりセッションすることもあります。僕自身、今までの人生を自問自答する期間がけっこう長くて。ずっと答えを出せずにいたんですけど、「動物の輪」を勉強してからは自分がどういう人間か理解できるようになって。個性を伸ばすことにも役立つので、コーヒーと同じようにみなさんに提供したいと思ったんです。
――シンボルでもあるイラストは、奈央さん作だそうですね。
奈央さん:一緒に暮らしはじめた頃に夫に買ってもらったライオンのぬいぐるみを参考にして、イラストを描きました。デザインにそれほど精通しているわけではないんですが、描いていて「心地よいな、楽しいな」って気持ちがみなさんに伝わっていたら嬉しいです。
雄太さん:コーヒーには洗練されたかっこいいイメージがあるし、そこに憧れもあります。でも、奈央さんが描くゾウとライオンのイラストの方が「ノリが出る」感じがするんですよ。これでないと「ぞうとらいおんコーヒー」っぽくないです(笑)。ちょっと抜けていて、緊張感がほぐれるというか。余白のある雰囲気が僕は好きなので、疲れている人にはぜひ立ち寄ってもらいたいです。
――ちなみに雄太さんが焙煎したコーヒーはどんな味がするんでしょう?
雄太さん:僕は浅煎りコーヒーが好きなので、フレッシュでフルーティーなテイストになるように焙煎しています。でも深煎りが好みの人、中煎りが好きな人もいるので、飲んでくださる人の顔をイメージしながら焼くようにしています。


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いつか焙煎所を。
思い描くこれから。
――普段の生活や仕事以外に「ぞうとらいおんコーヒー」があるって、どういう感覚ですか?
雄太さん:僕は普段介護の仕事をしているんですが、介護職と「ぞうとらいおんコーヒー」、どちらも本業だと思っています。コーヒーを通していろんな人と出会い、普段とは違う価値観に触れられることが介護の仕事にもいい影響を与えてくれています。
奈央さん:私はまだ試行錯誤している最中なんですが、想像していた以上に責任を伴うものだな、と感じています。食品を扱う以上、お客さまの身体に入るものを提供しているわけなので、準備や衛生管理が欠かせませんから。
――ご夫婦で営業していますが、お互いの意外な一面を垣間見たりするんでしょうか。
奈央さん:私は両親が自営業だったので、夫婦で仕事をすること自体には違和感がなかったんです。でも実際に一緒に働いてみると知らなかった一面に触れることも多くって(笑)。雄太くんがお客さんの前で見せる顔や友人と話しているときの顔など、「いろんな表情があるものなのね」と感心しました。
雄太さん:ひとりで営業することも多いんですけど、奈央さんがいるとお店が賑わうんですよ。やっぱり奈央さんには人を惹きつける魅力があるんですね。
――最後に今後どうしていきたいか、教えてください。
雄太さん:今は家で細々と焙煎していますが、いずれは焙煎所を構えたいと思っています。こぢんまりとした焙煎所を兼ねたコーヒースタンドで、みなさんと近い距離感でおしゃべりできる感じの場所です。このことを考えるだけでワクワクします(笑)


ぞうとらいおんコーヒー
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