老舗の味を世界へ伝える、キッチンカー「koneru kitchen」。
食べる
2021.06.29
濃厚なデミグラスソース、半熟の目玉焼き、さっぱりとしたおろしポン酢など、いろんなバリエーションで楽しめるハンバーグ。子どもだけではなく、大人も大好きな洋食のひとつです。そんなハンバーグのキッチンカーが最近現れたとの噂を聞きつけ、Things編集部、ここぞとばかりに突撃してきました。今回は「koneru kitchen(コネルキッチン)」の相田さんにインタビューです。

koneru kitchen
相田 慶 Kei Aida
1975年新潟市生まれ。新潟調理師専門学校を卒業後、家業である「ステーキハウス ハングリー」で20年間腕を振るう。「GRANSENA FOOTBALL CLUB」や「弥彦山ロープウェイ 展望レストラン」での経験を積み、2021年4月より「koneru kitchen」を始動。アメリカのポップスミュージックが好き。
創業47年の老舗で学んだ、父の味。
――今年の4月から「koneru kitchen」をスタートされたんですよね。それまでは、どこかで修行されていたんですか?
相田さん:まず高校を卒業してから、料理を学ぶために「新潟調理師専門学校」に行きました。その後、万代シテイにあるハンバーグとステーキの専門店「ハングリー」で20年間修業をして。といっても、父が営んでいた店なので、家業を手伝っていた感じですかね。
――あの「ハングリー」がご実家なんですね。てことは、毎日ハンバーグを……。羨ましいです(笑)。ちなみに家業だと、やっぱり厳しかったんですか?
相田さん:もともと優しい父だったこともあって、厳しくはありませんでしたね。修行は一からだったので、接客からはじまり、ハンバーグの仕込み、そして最後に調理全般と、誰もが通る順序でやっていきました。

――ハンバーグの焼き加減とか、やっぱり難しいんですか?
相田さん:ハンバーグって、パンパンと両手を使って叩くじゃないですか。あれって簡単そうに見えて、実は難しいんですよ。きちんと叩いて空気を抜かないと、焼いたときにひび割れて、肉汁が漏れ出してしまうんです。それに膨らみにも関係してくるから、食感にも影響があって。一人前にできるようになるまでに3年ぐらいかかったかな……。
――3年も……。ハンバーグってなかなか難しいんですね。

母からのアドバイスは、キッチンカーという手段。
――20年も「ハングリー」で働かれたのに、相田さんはどうして「koneru kitchen」をはじめたんですか?
相田さん:「ハングリー」で働くようになって6年後に父が他界しました。そこから母と二人三脚でお店を切り盛りしてきて、しばらくして、東京にいた兄が帰ってきたんです。で、家族で力を合わせて再スタートしたんですけど、僕はずっと「ハングリー」で働いていたこともあって、外の世界を見てみたくなったんですよね。兄弟でやっていると喧嘩もあったし(笑)。それに将来は自分の店を持ちたいという夢もあったから、店は兄と母に任せて、自分の道を歩むことにしたんです。
――ほう。キッチンカーをはじめるまでは、どこかで働いたりもしたんですか?
相田さん:そうですね。新潟市西区にあるサッカー施設「GRANSENA FOOTBALL CLUB(グランセナフットボールクラブ)」で100人前の弁当を作ったり、「弥彦山ロープウェイ 展望レストラン」で観光客の人たちに料理をふるまったり、今までと違った環境で経験を積んでいましたね。

――キッチンカーを選択した理由は? これまでの実績を考えたら……。
相田さん:資金的な問題もあったし、母に相談したら「まずはハンバーグを知ってもらうことからはじめたら?」「キッチンカーでもいいんじゃない?」って。確かにいろんな場所で出店させてもらうことで、ずっと同じ場所でお店をやっていたら食べてもらえない人たちにも、自分が作るハンバーグを届けられるかなと思って。それでキッチンカーをはじめることにしたんです。
――そういうことだったんですね。普段はどこで出店しているんですか?
相田さん:新潟市内はもちろん、長岡、三条地域でも。それこそ今日は、三条の農産物直売所「ただいまーと」だし、お世話になっていた「GRANSENA FOOTBALL CLUB」でも、大会が開催されるときなどに出店させてもらっています。

試行錯誤を重ねた、うんめ豚と国産和牛のハンバーグ。
――それでは、「koneru kitchen」のハンバーグについても教えてください。どんなハンバーグが食べられるんですか?
相田さん:「koneru kitchen」では、養豚場も営んでいる燕市の精肉店「とり福」のオリジナル豚「うんめ豚」と、国産和牛を5:5の割合で作った特製ハンバーグを使って、カレーやスパゲティと合わせたメニューを提供しています。ベースのデミグラスソース、サラダにかけるドレッシングは、ハングリー直伝なんですよ。だから、父から受け継いだ味もお届けしています。
――ふむふむ。「koneru kitchen」でも「ハングリー」の味が楽しめるんですね。一番人気のメニューは?
相田さん:スタンダードなメニューよりも、実は麺メニューが人気で。この「コネルスパゲティ」が一番人気なんです。

――おお! 美味しそう!(じゅるり)
相田さん:これは、特製ハンバーグにハングリー直伝のデミグラスソース、そしてオリジナルリーズソースをかけてあって、その下には濃厚トマトソースのスパゲティがたっぷりと。ご飯じゃなくて、スパゲティと一緒に食べるハンバーグなんです。
――トマトソースにハンバーグ……。もしかしてミートソースみたいになるとか?
相田さん:正解です! 濃いソースと肉々しいハンバーグが合わさることで、ミートソースみたいな味わいにもなるし、それぞれの良さもちゃんと感じられて……、めちゃくちゃ美味しいんです。一見、ガッツリ系にも見えるけど、女性にも人気なんですよね。
――お父さんの味、そして相田さんの味、それぞれがしっかりと融合して、新しい相田家の味になっているんですね。きっと、天国でお父さんも喜んでいるんじゃないですか。
相田さん:そうだと嬉しいですね。父が残してくれた「ハングリー」の味を、僕が新たに「koneru kitchen」の味として、新潟だけじゃなく、県外、いや世界に届けたい。そんな夢を追いかけて、これからも頑張っていきたいと思います。

koneru kitchen
konerukitchen@outlook.jp
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