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クラフトビールが飲めちゃう、沼垂四ツ角の靴の修理店。

沼垂四ツ角の靴修理職人。

「沼垂四ツ角」の名で親しまれている交差点の角に、おしゃれな靴修理店があります。その名も「KADO(かど)」。昔は靴が古くなったり壊れたりしたら、修理して履き続けたものですが、今ではすぐに買い替える時代となりました。靴修理の需要も以前ほどではなくなり、小さな靴修理店は少なくなっていきました。そんな中で、靴修理の便利さを伝えようとオープンしたのが「KADO」です。おしゃれひげの店長・小島さんに、靴修理への思いをお聞きしました。

 

KADO shoe repair & beer stop

小島 俊輔 Shunsuke Kojima

1980年新潟市生まれ。靴修理事業で全国展開する企業に5年間勤めた後に独立し、KADO shoe repair & beer stopを開業。靴修理は高価な革靴だけのものではなく、もっと身近なサービスであることを広めたいという使命感を持ち日々奮闘している。趣味はトレイルランニングをはじめとするアウトドア。

 

直すより買う方が安い時代。でも、愛着や思い入れを大切にしたい。

壊れた靴を直すより、新しく買う方が安く済む今の時代。「でも、気に入って履いていた靴が壊れたからといって、かんたんに新しいものに買い替えるのは寂しいですよね。」店主の小島さんは語ります。確かに、どんなお気に入りの靴でも、底がすり減ったらサヨウナラではちょっと寂しい気持ちがします。靴は特に、履き心地やフィット感が大切なもの。気に入った靴はいつまでも履いていたいですよね。「KADO」に靴の修理を依頼しに来るお客さんの中には、社会人になって初めて買った革靴をずっと履き続けているという人もいます。また、自分の足に合うサイズがなかなか無いので,ぴったりと馴染んだ靴を直して履きたいという女性も。それぞれが靴に対し思い入れと愛着を持っています。そんなお客さんの気持ちを、小島さんは大切にしているのです。

 

こだわりの強い完璧主義なところがあるという小島さんの修理は、大型チェーン店のようにスピードにこだわるのではなく、できる限り丁寧にきれいに仕上げたいという姿勢が基本。革靴に限らず、スニーカーやサンダル、バッグの修理も受け付けています。「“これでいい”ではなく、“これがいい”を追求したい。」小島さんはこれからも自分が納得できる仕事をしていきたいと話してくれました。

古民家と古材を使ったおしゃれな建築デザイン。

小島さんがこのお店をオープンしたのは、「沼垂四ツ角」という立地や建物の佇まいが気に入ったから。大家さんの生家であった古民家を、長野県の諏訪にある「ReBuilding Center Japan(リビルティングセンタージャパン)」のデザインで改装。古材を使いつつも、おしゃれな店舗として生まれ変わらせました。「ReBuilding Center Japan」に依頼したのは、デザインが好みだけではなく、「古材を生かした建築デザイン」という取り組みに強く共感したからだそうです。「古い建具が新しくおしゃれに生まれ変わるというのは靴の修理にも通じ、同じベクトルを向いていると思いました。」

 

内装工事はほとんど小島さんと友人の大工さんとで、5ヶ月間かけて行ったそうです。古い建物だったため、腐っていた柱を直したり、ベースの工事もしなければなりませんでした。足りない木材は購入が必要で、予算もかなりオーバーしたそうです。でも、そんな甲斐あって、満足する空間が完成しました。古材だけではなく、ところどころに靴の修理で使う道具も使ってあり、遊び心も感じられます。

 

靴修理の待ち時間はビールが楽しめる。おすすめは?

お店の中にはカウンターやテーブル席があり、メニューボードには「靴修理」の他に「BEER」「COFFEE」などの文字も。そう、「KADO」はクラフトビールやコーヒーも提供する靴修理店なのです。「以前勤めていた靴修理店で、修理の待ち時間に退屈しているお客さんを見て、待っている時間も楽しんでほしい」と考えた小島さん。靴修理・みがきとセットでドリンクが安くなるサービスもあります。「ビールを飲みに来てくれるお客さんもいますが、そんなお客さんにも靴修理の紹介をすることができます。」自分の好きなビールをメインにしつつも、スタイルが偏らないようにチョイスしているそうです。ちなみにもともとクラフトビールが好きだったという小島さんのおすすめは、豊かな苦味が特徴の「IPA(インディア・ペールエール)」ということでした。

 

2階には多目的に使えるレンタルスペースがあります。

古材で作られた味のある階段を上ると、2階には9畳ほどの漆喰壁の部屋があります。こちらはレンタルスペースになっていて、エアコン、テーブル、椅子などが備え付けられ、ワークショップ、ギャラリー、パーティー、会議など多目的に使うことができます。見学などにも対応しているので、気軽に問い合わせてみてほしいということです。(レンタル料金:1時間1,620円/1日8,640円※要予約)

 

靴の修理を広めていきたい

「靴の修理は、高いお金がかかることでもなく、もちろんたいそうなことでもなく、お財布に優しい便利なものだということをアピールしていきたいです。」と語る小島さん。クラフトビールを楽しんでいる間に、愛着あるお気に入りの靴を修理してもらってはいかがでしょうか。靴もきっと喜ぶはずです。

 

靴修理

婦人ヒール 900円〜

紳士ヒール 2,500円〜

靴磨き 800円〜

 

クラフトビール 600円〜

コーヒー 300円〜

 

 

KADO shoe repair & beer stop

新潟市中央区沼垂東3-1-16

025-256-8014

10:30-20:00 / 火曜、ほか不定休

Pあり(店舗裏「山惣パーキング28番」)

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