ひとを笑顔にする焼きいも専門店、南区の「SHIRONE いもBugyo」。
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2022.12.07
寒い冬が訪れると食べたくなるもののひとつに「焼きいも」があります。老若男女問わず人気の食べものですよね。そんな焼きいもの専門店「SHIRONE いもBugyo(シロネ イモブギョー)」が今年10月、新潟市南区の住宅街にオープンしました。さつまいもを焼き続けるオーナーの秋葉さんから、いろいろなお話を聞いてきました。


SHIRONE いもBugyo
秋葉 勇 Isami Akiba
1974年東京都生まれ。5歳のときに新潟で暮らしはじめる。高校を卒業してからはアメカジのセレクトショップで販売スタッフをやりつつ、クラブDJとしても活躍。その後はトラック運転手に転向するが、「しばた いも奉行」で食べた焼きいもの味に感動し、2022年10月に「SHIRONE いもBugyo」をオープンする。音楽やファッションが好き。
ヤフオクで落札した中古プレハブで、店舗をオープン。
——秋葉さんはどうして焼きいも店をはじめようと思ったんですか?
秋葉さん:僕がアメカジのセレクトショップで働いていたときの常連さんで、一緒にクラブのDJをやっていた先輩が、新発田で「しばた いも奉行」っていう焼きいも店をオープンしたんです。様子を見に行って先輩が焼いたいもを食べてみたら、あまりの美味しさに感動してしまって、僕も同じ感動を人に伝えたいと思ったんです。

——先輩がはじめた焼きいも店がきっかけだったんですね。
秋葉さん:それまでの僕は焼きいもが特に好きなわけではなかったので、さつまいもの種類がたくさんあることや、それぞれ味が違うことすら知らなかったんです。そこで先輩からさつまいもの種類や焼き方を教わって、「いも奉行グループ」として今年の10月に「SHIRONE いもBugyo」をオープンしました。まあ、グループといっても、たったふたりなんですけどね(笑)
——(笑)。店舗に使っているプレハブ小屋はどちらから?
秋葉さん:僕は今まで真剣に人生を考えたことがなくて、好きなファッションやレコードにお金をつぎ込んで、貯金なんてしていなかったんですよ。だから今まで集めた服をメルカリで全部売ってまず資金を作って、中古のプレハブをヤフオクで探して落札したんです。内外装のペンキ塗りや床の張り替えは仲間や子どもに手伝ってもらって全部自分たちでやったんです。ただ、僕はそれまでDIYなんてやったことなかったんですよ。実は図工の成績は通知表でずっと2だったし、アウトドアが好きそうに見えて虫も触れないんです(笑)

焼きいも店の、人知れぬ苦労。
——焼きいも店をオープンしてみて、反響はいかがですか?
秋葉さん:想像していた以上に売れてびっくりしています。でもほとんどのさつまいもの農家さんは納入先がすでに決まっているから、僕みたいな新参者にはさつまいもの確保って難しいんですよ。だから休業日には農家さんを回ってさつまいもをかき集めています。本当は冬だけじゃなく1年中営業したいんですが、さつまいもの確保や保管が課題になってきますね。
——そんなに売れるんですか? だったら私もさつまいも店をはじめようかな……。
秋葉さん:それはオススメできないです。すべてのさつまいもを焼くのに8時間かかるので、夜中の2時から焼きはじめなければオープンの10時に間に合わないんです。その他にいもを1本1本洗ったり拭いたりしていると、ほとんど寝る時間がないですよ。以前やっていた長距離トラックの運転手よりキツイかもしれません。ここまで過酷だとは思っていませんでした(笑)

——え、そんなに過酷な仕事だったんですね……。ところで、いろいろある焼きいものなかでオススメってありますか。
秋葉さん:甘みが強くてしっとり、ねっとりした食感の「紅はるか」や「シルクスイート」が人気ですね。お客様の9割が買っていかれます。でも本当に焼きいもが好きな人は、ほくほくした食感の「紅あずま」や「鳴門金時(なるときんとき)」を買っていくような気がします。最終的にはほくほく系に戻るのかもしれませんね。
——しっとり系とほくほく系、どちらも美味しそうですよね。いもの種類によって焼き方は変えているんでしょうか。
秋葉さん:種類や大きさで焼き時間が変わってきます。石焼きの遠赤外線を使って、水分が抜けないよう気をつけて焼き上げているんです。ときどき確認してやらないと、いもの種類によっては破裂してしまうことがあるんですよ。

焼きいもで人を笑顔にできる幸せ。
——オープンしてから間もないですけど、焼きいも店をはじめてよかったと思うことはありますか?
秋葉さん:僕は昔から人を喜ばせて、笑顔を見ることが好きなんです。焼きいも店をやっていると、子どもからお年寄りまでたくさんの人たちの笑顔を見ることができるんですよ。さっきも電話で「先日買った焼きいもが美味しかったから、5人の知り合いに配る分と自分が食べる分を予約したい」という連絡がありました。本当に嬉しいですよね。

——住宅街という場所柄、近所の人が買いに来ることが多いんでしょうか。
秋葉さん:ここは新興住宅地なので、若いファミリーが多いんですよ。だから子どもたちもちょくちょく買いに来てくれるんです。そんな子どもたちが大人になってからも、じいちゃんになった僕のところに焼きいもを買いに来てくれるのが夢ですね。想像しただけで泣いちゃうわ、これ。
——子どもでも気軽に買いに来られるお店っていいですね。
秋葉さん:よそのお店と値段で勝負をする気はないけど、物価高で世知辛い世の中だからこそ、せめて焼きいもくらいは気軽に食べてほしいんですよね。

SHIRONE いもBugyo
新潟市南区大通黄金7-16-7
090-6250-8612
10:00-18:00
月曜他不定休
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