上古町「pool old stuff」の、引き立て役になれる古着たち。
カルチャー
2021.05.10
上古町を中心に新潟の古着シーンを盛り上げている古町エリア。そんな場所に、新しい古着屋さんがオープンしました。今回ご紹介する「pool old stuff(プールオールドスタッフ)」。気になってさっそく取材にお邪魔し、店長の倉田さんが考える古着のこと、お店のこと、いろいろ聞いてきました。

pool old stuff
倉田 豪 Go Kurata
1997年新潟市生まれ。アパレルを中心とした接客業での経験を経て、2021年にオープンした「pool old stuff」の店長に。80~90年代のブラックミュージックを好み、自身のバンドではドラムを担当。ブランドのない洋服が好き。
ドラムに隠れている俺を見ろ!
――では、まずはベタな質問から……。古着屋さんには必ず質問しているんですけど、どんなキッカケで古着に興味を持ったんですか?
倉田さん:定番の質問なんですね(笑)。僕、高校生のときにバンドをやっていたんですよ。で、バンドメンバーに「お前、ダサすぎるよ」って散々言われて、その反骨精神でファッションについて調べ出して、古着に惹かれていったんですよね。
――高校時代はダサかったんですね(笑)。ちなみに、どんな格好をしていたんですか?
倉田さん:トレンドなんて完全に無視して、ピンクや蛍光グリーン、柄ON柄など、とにかく派手な格好をしていたんです。バンドでドラムを担当していたのもあって、ライブでは隠れてしまうから「俺を見ろ!」って意識で洋服を選んでいたんでしょうね(笑)

――古着との出会いは?
倉田さん:バンドメンバーの先輩が古着好きだったんです。それで新潟のいろんな古着屋さんに連れて行ってもらっているうちに、段々とディープな世界に自分も埋もれていって。
――ちなみに、古着のどんなところが好きになったんですか?
倉田さん:説明するのが難しいんだよな……。ん~、店に行ったときに理解できないものというか、「何でこの柄?」「どうしてこの色?」「ボロボロなのにこの値段?」といった感じで、古着ってちゃんと咀嚼してこそ理解できる魅力がたくさんあって。それぞれに理由があるところが好きになったんですよね。

古着が古着を縛っている。だからこそ開いた「pool old stuff」。
――それでは、お店についても聞かせてください。「pool old stuff」はどんな古着屋さんですか?
倉田さん:キレイに着たり、組み合わせて着たり、スタイルの主役ではなくて、あくまで全体をより良く見せる引き立て役になる古着を主体にした古着屋です。だから柄物や色味の強い洋服、レギュラーと呼ばれる古着らしい古着は置いていないんですよね。
――つまり、ChampionのスウェットやLevi’sのデニムなんかは置いていないってことですか?
倉田さん:そうですね。ChampionのスウェットやLevi’sのデニムみたいな古着の象徴ともいえるラインを、多くの人たちは「これが古着」と思っているけれど、それって多くの古着屋さんで取り扱っているからだと思っているんです。それって、古着屋さんが古着を縛っていると思うんですよね。だから、そんな路線とはちょっと違った古着屋があっても面白いかと思って「pool old stuff」をはじめたんです。

――なかなか面白い発想ですね。従来の観点に囚われていないというか。
倉田さん:「pool old stuff」は、ひとつのアイテムを買うんじゃなくて、スタイルを買う店なんです。古着に対してブランドや生産国、年代などの知識が備わってくると、どうしても見た目の理由じゃなくて希少性で着るようになってきますよね。でも、それってファッションじゃないと思っているし、ファッションをつまらなくしているとも感じてしまうんです。だからこそ、見た目の理由で着てもらえるように、しっかりとスタイルを提案しています。
――なんだか、近年のスニーカーブームにも似た印象を抱きますね。レアだから履いているというか……。
倉田さん:もちろん、希少性の高い古着が悪いってことはありません。自分も好きですし。ただ、それを着たからといってお洒落になったわけではなくて、いかに工夫してフィッティングしてもらえるかが重要なんですよね。

マイナー&出所不明。そんなディープな古着が好き。
――倉田さんって、どんな古着が好きなんですか?
倉田さん:出所が分からない古着ですね。
――え? 出所が分からない古着? ちょっと理解が追いつかないです(笑)
倉田さん:ですよね(笑)。年代はなんとなく感覚で分かるけど、ブランドや生産国が分からない古着が好きなんです。希少性とかを完全に無視して、イメージだけで手に取れるし着られるから、そういうマイナーな古着がいいんですよね。

――どんな着方をするかも、自分なりに考えられる古着ってことですね。
倉田さん:そうそう。年代の判別とか、古着の教科書ってネットにゴロゴロ転がっているけど、どんな着方が正解かなんて、その人が着てみないと分からないじゃないですか。それなら「あの映画に出ているアイツになりたい」みたいに、ブランドよりも理想やイメージでファッションを楽しみたいし、そんなことを提供できるお店でも在りたいです。
――おお、なんかカッコいいですね!
倉田さん:ありがとうございます(笑)。プロの料理人に例えるなら……彼らは良い材料がなくても美味しい料理を作れるじゃないですか。それってファッションも同じだと思っていて。プロならそこにある洋服で自分らしい取り入れ方を提供できます。だから僕も、そのように自分のスタイルを見つけてもらえる提案をしていきたいんです。

pool old stuff
新潟県新潟市中央区古町通2-665
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